耐震性不足のマンションに係るマンション敷地売却ガイドライン
平成26年12月24日、国土交通省から「耐震性不足のマンションに係るマンション敷地売却ガイドライン」が取りまとめられました。同省は、既に「マンション建替え実務マニュアル」等を公表しているところ、上記ガイドラインはそのシリーズの一つと位置付けられます。法的な拘束力を持つものではありませんが、マンションの建替え等を検討される方が手始めに参照する内容となっています。
手土産
歴史主義の貧困
年末の休みを利用して、「歴史主義の貧困」(日経BPクラッシックス 著者:カール・ホパー)を読み直しました。カール・ホパーは、全体主義を批判した哲学者ですが、本書では、「本書成立の経緯」という箇所で端的に述べられているように、「本書の基本的主張は、〈歴史的な運命への信仰はまったくの迷信であり、人間の歴史の行く末を科学的方法または何らかの合理的方法により予測することはできない〉というものである。」という点について論じています。英語版の出版は1957年ですが、60年以上経てもなお興味深く読むことができる内容です。
この後、積ん読状態の「技術への問い」(平凡社 著者:マルティン・ハイデッガー)に挑戦しましたが、ページをめくる手が重くなってなかなか先に進まず、敢え無く途中棄権となりました。
年始年末休業のお知らせ
平成25年12月28日(土)から平成26年1月5日(日)までの期間、年始年末休業とさせていただきます。ご不便をおかけしますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。
世田谷区民会館
マンションの今とその先(その7)
久しぶりのtopicsの更新です。春先から時間に追われ、このままでは店ざらし状態で年末に突入しそうなので、気持ちを切り替えて、更新することにしました。
お伝えしたいことがなかったわけではなく、例えば、8月29日の新聞報道にもあるように、国土交通省と法務省との間で老朽化したマンションの売却を促す法整備の協議が開始され、マンション1棟丸ごとの売却や解体を容易にするための具体的な取り組みが始まるなどの大きな動きがありました。ようやく「マンションの今とその先」で述べてきた方向へと動き始めたわけです。
なお、法務省は、老朽化したマンションに関する法制度上の問題点等を検討するため、諸外国における法制度の運用状況、裁判例等について調査していたとろ、今春、その調査結果を公表しました。同省のWebサイト上に「老朽化した区分所有建物の建替え等に関する諸外国の区分所有法制及びその運用状況等に関する調査研究報告書」が掲示されていますので、ご参照下さい。
この調査報告書では、「区分所有建物の持続的な維持」を基本的な考え方と位置付け、「老朽区分所有建物に対する措置として、アメリカ法やイギリス法が有する解消制度や、フランス法の荒廃区分所有建物制度のわが国への導入について」は「直ちにこれらを喫緊の問題として検討する必要はないものと思われる。」としており、法改正には慎重な言い回しも見受けられます。他方、「昭和 58 年の区分所有法の改正の際に《将来のことを考えて》 建替え制度を創設したように、解消制度および行政法と連携した荒廃区分所有建物制度についての検討をも視野に入れておくことは必要であると思われる。」とも述べておりますので、法務省の姿勢次第では、今後の法改正に向けた動きが加速することも減速することも両方ありうると考えています。
田園調布駅(復元)駅舎
ヘルスケアリート
国土交通省が設置しました「ヘルスケア施設供給促進のための不動産証券化手法の活用及び安定利用の確保に関する検討委員会」は、3月27日、これまでの検討結果を取りまとめ、公表しました。本格的なヘルスケアリートの創設・普及のためには、解決すべき課題がありますが、そう遠くない時期にヘルスケア施設を専門に投資する大規模なヘルスケアリートが複数登場するでしょう。またヘルスケアリートの普及に伴い、オペレーターを評価する仕事などが創出されるかもしれません。
個人的にはヘルスケアリートの登場によって、CCRCが身近になることを期待しています。CCRC (Continuing Care Retirement Community)とは、「高齢者向け住居・施設の一種。健常者用、軽介護者用、重介護者用、認知症患者用の各施設を同じ敷地又は同じ建物に集約し、居住者が移転や更なるコスト負担がなく、安心して暮らし続けることができる高齢者コミュニティ」です(上記「取りまとめ」の定義です)。自立して生活できる段階から介護が必要な段階に至るまで、同じ場所、同じコミュニティで生活できることは魅力的です。また、都市が縮小する中で、CCRCは、「賢く小さくなる」ための手がかりとなる可能性があります。




