芝大門法律事務所 所属弁護士 田村佳弘

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デスク爆弾とChatGPT

昨年末頃、デスク爆弾(Desk-Bombing)という言葉を初めて目にしました。同僚のデスクにふらっと立ち寄って、声をかけて、会話を始めることを否定的にとらえた言葉のようです。忙しいのに、私の都合を無視して、話しかけないでよ、という気持ちが生み出した言葉として整理されています。なるほどと思いつつも、仕事上の忙しさだけがポイントなのかな、と少々斜に構えたりもしています。仕事が忙しくなくとも、モニターに向かっているときに、話しかけられるとストレスを感じる人が多くなっているのでは、と想像しているからです。IT機器(PC)は、一定の行為をすれば(キーボードを押せば)、ある反応(文字がタイプされる)をしてくれます。ブラウジングでは、モニターと向き合い、他者が発信する情報を選択し、受け取っている関係にあります。どこか、PCと会話しているかのようです。ChatGPTを利用すると特にそう感じます。中身のない内容であっても、会話をしている際に、突然横から話に割り込まれたらどうでしょう。ストレスを感じるのではないでしょうか。デスク爆弾という言葉が生まれた背景事情としては、「仕事上の忙しさ」もあるでしょうが、機械との会話への割り込み、という要素に注目しています。

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